今回紹介するお酒は【どぶろく】
この記事は民宿とおの「どぶろく」の取扱店と、お酒のレポをまとめたものです。
元々はこのお酒がどんなお酒なのか、いかにうまいかを伝えたいだけの記事だったのですが、気付いたら『どぶろく』や『民宿とおの』さんについても書いてしまいめっちゃ長くなってしまいました。
もくじを開いてお好きなところまで飛んでくださいね~
民宿とおの どぶろく取扱店
「民宿とおの」のどぶろくは取扱店が少ないものの、楽天市場とYahoo!ショッピングでも定価で購入できます。
地酒屋めぐるに掲載中の地酒屋さんにも取扱店がいくつか…
こちらはカンタンな紹介になりますので、各店舗詳しくはリンク先をご覧くださいね。
大手ECサイトで購入する場合
楽天市場などでは管理状態が心配という方は、栃木に店舗を持つ「ましだや 楽天市場店」と、「さいとう酒店 楽天市場店」での購入がおすすめです!
どちらも人気の日本酒銘柄が多数あり、ましだやさんはとおのどぶろくの「権化」の取り扱いがあるほか、蔵元とコラボしたオリジナルのお酒(PB酒)も多数あります。
さいとう酒店さんはクラフトビールや日本ワイン、国産ウイスキーも多数販売されています。
とおのどぶろくを販売している地酒店
おすすめ!【ましだや】通販OK
栃木県下都賀郡壬生町大字壬生乙2472-8
- とおのどぶろくでも希少な「権家」の取り扱いあり。どぶろくは他にWAKAZEも取り扱いがあります。
おすすめ!【さいとう酒店】通販OK
栃木県大田原市美原1-1-7
- 人気の日本酒銘柄が多数ある他、日本ワイン・クラフトビール・ウイスキーなど他の酒類も充実しています。
【酒の鍵屋】
岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目5-25
- 角打ちができます。日本酒以外にクラフトビールも充実しています。
【わかば酒店】取り寄せOK
岩手県花巻市若葉町3丁目1-11
- 街中の小さな地酒店ですがなかなかの品揃えです。金鼓の濁酒(どぶろく)の取り扱いもあります。
【高橋酒店】通販OK
岩手県一関市千厩町千厩字北方30-1
- 岩手地酒を中心に、冨玲、白隠正宗、群馬泉など東北には珍しいお燗映えする地酒が揃っています。
【池田酒店】取り寄せOK
宮城県仙台市青葉区上杉3-8-38
- お燗でおいしい日本酒銘柄や和リキュールを多数取り揃えています。日本ワインの取り扱いもあり。
【佐藤商店】通販OK
仙台市青葉区八幡2丁目21-29
- お燗でおいしい日本酒に、国内外の自然派ワイン、クラフトビールも取り扱っています。無添加のチーズなどもお取り寄せできます。
【ふくはら酒店】
東京都台東区台東3-6-8
- 日本酒の取扱銘柄多数。一部銘柄は試飲も可能です。クラフトビールや日本ワイン、酒器の販売もされています。どぶろくは稲とアガベの取り扱いもあり。
他、ネット上で「とおのどぶろく」の取り扱いを発信されている店舗のGooglemapへのリンクも貼っておきます~
民宿とおののどぶろくではないのですが、実は遠野で造られているどぶろくが他にもあります。
生どぶろくも販売されているので、興味がある方は岩手県遠野市の【ささき酒店】さんもチェックしてみてくださいね。オンラインショップからも購入できます。
その他、どぶろくをつくる「クラフトサケブリュワリー協会」はこちらのページでまとめています。
そもそも【どぶろく】ってなに
どぶろくは一般に知られる透明な日本酒になる前の『醪(もろみ)』の段階で瓶(缶でも良いけど)に詰めたもので、お米粒を残したにごりの強いお酒。
浦霞さんの蔵内
上の大きなタンクの中に入っているのがもろみです。
この部屋は、バナナやリンゴのようなフルーティーな香りがするんですよ~。
天の戸さんの醪
税制上、日本酒はこのもろみを上槽(じょうそう)したもの、濾したものとなっているので、どぶろくは日本酒ではなくその他の醸造酒に当たります。
ちなみに活性にごりなど、にごりの強い日本酒は粗く濾した(上槽した)もの。
生のどぶろくって、生きた日本酒をタンクからそのまま呑むようで日本酒好きはそそりますよね・・・
民宿で旨いどぶろくが作れるのか
今回紹介する【どぶろく】は、どぶろく特区認定第1号である岩手県遠野市『民宿とおの』の敷地内で造られ始めました。
現在、多くのどぶろくは酒蔵が造っているものですが『民宿とおの』は小さな民宿です。
自家製って感じの、実家で造ったどぶろくを想像するじゃないですか?
まぁ、実際には無免許でどぶろくを造るのは酒税法違反なので普通のお宅では造ってないと思うんですけど・・・
それがですよ、この民宿とおので『どぶろく』を醸す佐々木要太郎さん。
まず、土本来の力を引き出すために、無農薬・無肥料でお米を栽培します。
品種は『遠野1号』栽培が途絶えていた、わずか5gのもみ殻を少しづつ増やしていったそうです。
※遠野1号:もち米の遺伝子が入っていない食米で、父株は北海道の在来品種『坊主6号』、母株は山形県の在来品種『亀の尾』
そのお米と、地元遠野の農家さんが造る無農薬・無肥料栽培の五百万石を使って、現代の一般的な日本酒の醸造方法である乳酸を使用した『速醸酛(そくじょうもと)』
更に、
生米を水に数日間浸して乳酸発酵した『そやし水』を仕込み水に使う『水酛(みずもと)』(花巴が有名。珍しい製法です)
お米・米麹・水(蔵によっては酵母添加)で仕込み、すり潰し、天然の乳酸菌の力を利用した酒母で仕込む『生酛』(最近は増えていますが、野生酵母に汚染されやすく繊細)
でどぶろくを醸して、主に生で出荷するというこだわりよう。
『睡龍』『生酛のどぶ』で有名な<久保本家酒造>の杜氏、加藤克則さんのもとに通って酒造りを学ばれていたようです。たくさんのことを吸収されたのでしょうね。
もうね、その辺の酒蔵よりもこだわって、本気の【どぶろく】醸してます。(すみません言い過ぎました)
詳しくはこちらのサイトで取材されています♪
ONESTORY
遠野発、世界へ。土から生まれる「どぶろくナチュール」。[とおの屋 要(よう)/岩手県遠野市]
ひらく、つながる、みちる。WEBマガジン「みちの」
地域に受け継がれてきた、“庶民の酒”が世界へ。
遠野で造られる、魅惑のどぶろく【後編】
民宿とおの、とおの屋 要、醸し田屋、nondoとは
「さっさとどんなお酒なのか教えてよ」って人もいると思うんですけど、気になって仕方ないのでちょっと先に整理させてくださいね。
日本酒蔵って酒造メーカーの名前があって、銘柄があるじゃないですか。
ココちょっとごちゃごちゃしているので、わたし今これ書いてて『結局どこの会社のなんて銘柄やねん』てなっていて(オンラインショップでもごちゃごちゃ)
おかげでこの記事まとめるのにめっちゃ時間かかりました。
民宿とおの
どぶろく造りを始めたところ(元工房)。『とおののどぶろく』の杜氏的存在である佐々木要太郎さんのご実家で営まれる100年以上続く民宿。要太郎さんは民宿とおの4代目となる。
とおの屋 要
『民宿とおの』の隣に佐々木要太郎さんがオープンした1日1組限定貸し切りのオーベルジュ。
醸し田屋
どぶろく醸造所。『とおの屋 要』の裏手にある。
株式会社nondo
公式サイトに間もなくオープンとあり。○○酒造のようなものになるのかと。
少しずつ大きくなっているので、ラベル裏も年によって違うのだと思います。今回購入した『どぶろく・生酛』は・・・
製造者が『株式会社nondo』となっています。ちょうどシールが重ねられているところですね。以前は『民宿とおの』となっていました。
ということで、ようやく酒レポに移ります。
初めての「とおの生どぶろく」の衝撃
さっきちらっと見えたので『え、めっちゃ高い!』と思った人もいるかなと思うのですが、どぶろく・生酛 生は720mlで税込み3564円します。
わたしは普段、4合で1000円~2000円の日本酒をメインに購入しているので、自分としてもかなり高い価格帯になるのですが買わずにいられませんでした。
初めて飲んだのは居酒屋さん。こちらは水酛です。
近所の酒屋さんにあって、最近話題になっているな~と気になっていたんです。高価で買うまでは踏み切れなかったのですがおごりだし喜んで飲みますよね。
まず生きた液体に驚きました。
酒器にそそぐとぶくぶく泡立ってくるんですよ。シュワシュワじゃなくて、マグマのようにぶくぶく。酒が呼吸しているって思いました。
ビジュアルだけでなく、爽やかで甘い乳酸系の香り、どろどろのにごりなのに舌に触らず透明感のある味わいにもかなり衝撃を受けて、それが『美味しい』というのはわかるんですけど、初めての香りと味わいに自分が美味しいと感じているのかまではわからない。
味覚がついていかなかったんですね。
でもね、忘れられなかった。美味しかったなーって思い出す。
友人が美味しかったと投稿するのを見て、そうか今年も美味しいのかと購入したわけですよ。
民宿とおの【生もと 生】香りと味わい
ラベル違うやん。居酒屋で飲んだのは水酛でこちらは生酛(税込3564円)です。
この違いには今気づいたんですけど、結果的にわたしはここのお酒が好きなんだなとよくわかりました。生酛の方がフルーティーな印象。でも記憶って信用できないですからね。ハハッ
ラベルオシャレですよね~
瓶上部におりが挟まっていたため運よく吹いてこなかったので、はじめは静かに上澄みを注ぎました。
グループフルーツ、キャンベル、マンゴー、小さなカップに入った駄菓子のヨーグルトなどを感じさせる複雑な香りです。
おりを絡ませると・・・
この泡です。
粘度のある液体からゆったりと
ふつっ…ふつっ…と膨らむ気泡。この泡がね、またうまいんですよ
ふわふわとした口当たりの泡の感触と、ふわふわの泡の中にある冷たい液体との温度差がすごく楽しい。
柔らかい酸味とサラサラとしたお米の甘味。清潔感・透明感があり、どこか都会的で、透き通った味わい。
お米粒を舌でつぶしたときのピリピリ感がたまらない。発酵しているんだな~
良く溶けて、舌で柔らかく潰れるお米粒が、まるでスイーツのようなごちそう。一粒も無駄にしたくない。美味しい。
翌日、3日目はいっぱいめから濁ったお酒。
マンゴーやパイナップルを感じるフルーツ香。
ちっちゃくて白いタピオカにかけて食べたり、パイナップルとかいちごにかけて食べたりしても美味しそう。
甘いわけではないのですが、まるでスイーツを食べているような満足感なんです。贅沢なお米のスイーツ。
なんというか、すごくキレイなどぶろく。生(せい)を感じる。五感で楽しませてくれるお酒です。
自宅で飲んでますますファンになっちゃいましたね~。ここ数年で、自分の中では1番の大ヒットかもしれません。
常備して癒しの〆酒にでもしようかな。。
とおの どぶろくを検索
楽天市場/Yahoo!ショッピング
民宿とおの【水もと】どぶろくスタンダード
追記:あまりにも生酛が美味しかったので、冷蔵庫に常備しておこうと買いに行ったのですが、売り切れで次の入荷までナシとのことで・・・
並んでいた水酛を購入してきました。
初日はzoom飲み会。栓をひねると泡が上がってきてとても開けられる状態ではなかったので、そのまま5時間くらい冷蔵庫にしまっておいたと思います。
酔っぱらっていたのでそれほど味わう余裕はありませんでしたが、生酛と同じで泡ふわっふわ!
上澄みは乳酸、パイナップル、マンゴー、キウイフルーツの香り。
味わいもその通りで、キュンキュンの酸。本当、パイナップルやキウイのよう。
水酛の方が酸がしっかりあって、香りはスッキリ。
いやな雑味もない。
オリを絡めると甘みが加わり、濁らせるとお米の渋みやシュワシュワ感が増す。
お燗にしても美味しそう。
どちらも美味しいけど、きもとの方が華やかで好みかな~!
『株式会社nondo』今後どのような展開を見せていくのか楽しみです!!
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楽天市場/Yahoo!ショッピング